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思い出の山小屋~前編~

現在発売中の8月号『ランドネ』さんに5月にガイドさせて頂いた「ランドネ山大学×コロンビア」のイベントの様子が掲載されています!

ランドネ,山小屋
ランドネ8月号
ランドネ,コロンビア,
ランドネ山大学×コロンビア

今回のランドネさんの特集は「いつか行きたい全国の山小屋」。行ってみたい魅力的な山小屋がたくさん掲載されていました!山小屋繋がりで私が初めて泊まった山小屋や山にのめり込んだきっかけとなった山小屋についてつらつらと書きたいと思います。よろしければお付き合いください。

・初めて泊まった山小屋

私が初めて山小屋に泊まったのは2009年の8月でした。

剱澤小屋,剣岳,立山三山
剱澤小屋

当時の写真なので画質悪くてすみません;

初めての北アルプスで何も分からないまま、1日目に立山三山縦走、2日目に剣岳に登って帰る…というこの頃の私にはハードな行程でした。重い荷物を担いで山に登ったこともなければ高山は初めて。おニューのドイター55ℓのザックに無駄に着替えを詰め込んで、立山三山、縦走しました…。初めて見るアルプスの景色、すごくキレイなんだけど、楽しむ余裕もなく、このときまでの人生で1番しんどかったことを覚えています。

なんとか三山縦走して、嫌というほど下って下って剱澤小屋に入りました。

この頃、映画「剣岳点の記」が公開されていたこともあり、剣岳を目指す登山者は多く、私と同じように初めて山小屋泊で剣岳に行くという女子とお話したことを覚えています。

今思うと、無知だったなぁと思います。勢いと気合で行く気満々でしたね(^_^;)

剱岳アタックの日は小雨。アタックザックで出発したので前日よりも荷物は軽く、かなり余裕がありました。

が、無知ながらも、思ったんです。

「帰り、あの大荷物をまた背負って、小屋から稜線まで登り返して、17:00のバスまでに間に合うように歩けるのか?」と。

雨ということもあり、本峰に登ることに少し不安を感じたということもありました。

結局、前剱まで登り、後ろ髪を引かれながらも引き返しました。

結果、、正解でした(笑)なぜなら、前剱で引き返したのにも関わらず、かなりギリギリだったんです。

重い荷物に苦しめられ、3歩歩いては止まりを繰り返してやっとの思いで室堂に着きました。

 

このとき、心に決めました。

「山はしんどい。アルプス、しんどい。私は大峰で充分。二度と来ない。(でも、剱岳登りたかったな)」と。(笑)

それくらい、厳しい山行で、そんな私が山にハマるとは思ってもみませんでした。

 

・大好きな山小屋①

2010年3月。

雑誌で見た雪山登山に憧れた私は、山小屋主催の雪山登山ツアーに参加することに。

アイゼン、ピッケル、スノーシューがレンタルできる上に、ガイドさんが連れていってくれる。しかも、その当時、沢登りに夢中だったのですが、その沢仲間も同じ山域に行くということで車に便乗して茅野駅で分かれました。

私は北八ヶ岳の夏沢鉱泉に泊まり、硫黄岳へ。沢仲間は赤岳~横岳~硫黄岳と縦走するということでした。

ツアー開催の前日に小屋入りしたので、2度目の山小屋泊は2連泊でした。

雪山は軽アイゼンを履いて奈良の三峰山や高見山、金剛山に行ったことがあるくらいでした。

1日目は私1人で暇なので醤油樽の滝を見に出かけました。(この頃、滝マニアでもありました)

誰もいない雪道を1人でひたすら歩きましたが、結局時間が遅くなってしまい、ニノ滝までしか行けず。

八ヶ岳,夏沢鉱泉
夏沢鉱泉
八ヶ岳,夏沢鉱泉
おいしい夕食

山小屋の方は皆とても親切で、ごはんも美味しいし、お風呂にも入れ、湯たんぽまで貸してくださるという最高の山小屋です。

翌日はツアーが始まるのはお昼からなので、それまで夏沢峠まで往復。ツアー参加者が集まってからはアイゼンのつけ方やピッケルの使い方、滑落停止の練習やスノーシューでの歩き方等のレクチャーを受けました。

3日目にいよいよ硫黄岳登山!そのときに案内してくださったガイドさんがとても面白くていい方で。そして小屋のオーナーさんも1番後ろについて写真を撮ってくださったりしてとても楽しかったことを今でも覚えています。

これだけでもすごく大好きな山小屋!なんですが…。

この後、数年後に妹の初登山で「初めての山小屋は夏沢鉱泉!」と思っていたので連れていったんです。

そしたら、山小屋のスタッフさんやオーナーさんが私のことを覚えていてくださったんですね。

すごく嬉しくて、それから山小屋が初めてという方を連れて行くときは夏沢鉱泉に泊まらせて頂いてます。

 

『0から始める登山クラス』の第8回目「高山に登ってみよう!/高山での歩き方・高山病について・山小屋での過ごし方」では、こちらの夏沢鉱泉に宿泊する予定です。

山小屋に泊まってみたい!という方は是非☆

ちなみに、妹の初登山は夏沢鉱泉泊で硫黄岳と天狗岳(頂上直前で妹怖がって登れず;)でしたが、私と同じように山にハマっています。

 

・大好きな山小屋②

2010年8月に3回目に泊まった山小屋です。

ここに泊まったことがきっかけで北アルプスにハマってしまいました。人生を変えたと言ってもいいくらいです(笑)

その小屋は双六小屋。

双六小屋,北アルプス
北アルプス・双六小屋

「え、どこ?」と思う方もいらっしゃるかもしれません。上高地側の槍ヶ岳や穂高岳、涸沢、燕岳や常念岳、蝶ヶ岳などは知っている方も多いと思いますが双六岳はまあまあ地味かもしれません。

そもそも、剣岳に挑戦したときに「もう北アルプスはしんどいから嫌だ」と思っていたのにまた出かけたのはなぜか。

SNS友達から車出すから北アルプスの山に行こう、行先は決めてくれていいよ、と言われたからです。(^_^;)

連れて行ってくれるんだったら行こうかな、と山雑誌を読み込んで、気になったのが「双六岳&三俣蓮華岳&笠ヶ岳」と「白馬岳~唐松岳の不帰の嶮」でした。

その頃、岩場が好きだったので不帰の嶮か、「人が少なくて静か」という文章を見て双六岳か、というだけで深くは考えていなかったのですが、お盆だし、人が多い場所は嫌いなので静かという「双六岳&三俣蓮華岳&笠ヶ岳」を選択。

これが運命でした。

 

※長くなりそうなのでつづく※